吹奏楽

京都で定演を堪能

17日(日)京都へ日帰りで行ってきました。
受験生の次男はお留守番、ということで、3人で車で往復。

朝8時半過ぎ、直前まで激しい雨が降っていた御経塚を出発し、美川ICから京都東ICへ。
途中から雨も上がり、昼前についた京都はよい天気でした。

息子のアパートに荷物を届け、演奏会の会場の位置を確認がてら、下見。
昼食は進々堂というレストランで、おいしいランチ、自家製パン食べ放題!コーヒーもおかわり自由で、満腹に。

それから、嵐山へ。
息子の大学受験の際にも祈願した野宮神社で、次男の合格祈願をし、合格お守りを頂く。
しばし、嵐山を散策。寒いけれど観光客でにぎわっていました。
再び息子のアパートへより大家さんに暮れのご挨拶。
それから・・・

会場となる京都コンサートホールへ。
とてもきれいで立派なホール。
大ホールへ向かうゆったりとした螺旋を描くスロープの壁面には、この会場で演奏されたのであろう音楽家たちの写真が飾られています。中には朝比奈隆、岩城宏之といった私の敬愛するマエストロの写真もありました。

開場直後に入場。
既にホワイエでは幕間に行われるというアンサンブルのトップバッター、クラリネット3重奏が始まっていました。
柔らかなその音色は、さすがに大学生と思われる演奏です。
後ろ髪を引かれつつ座席確保のためにホール内へ。
もう、1F席はかなり埋っていました。ふと見ると2F席前列が開いているのがみえたので、ステージ向かっての左側の2F席へ。
ちょうど息子の演奏位置(バスクラなので大抵はステージ向かって右手、サックスの並び、コントラバスの前あたりです)の対面になる位置です。

いよいよ演奏会の開幕。
学生時代に悪友Iの大学のバンドの演奏会に飛び入り出演させてもらったことはあるけれど、思えば大学生バンドの演奏会をじっくりと聴くのははじめて。
第1部は吹奏楽オリジナル楽曲を3曲。第2部は、Colorsと題する虹の色をモチーフとした企画ステージ。そして、第3部は「カルミナ・ブラーナ」からの15曲。
幼さからは脱し、技術的にも精神的にも成長、若々しくも自由に自立した精神性が感じられる、すばらしい演奏でした。あらためて音楽の、吹奏楽の楽しさ素晴らしさを教えてもらいました。

こんなすばらしい音楽を、すばらしいホールで、無料で堪能させてもらえるのですから、ありがたいものです。

3年で、3回生で引退というのはあっと言う間でしょう。大学生だからできる、大学生にしかできない、その一瞬を大切に思いっきり楽しんでほしいと思います。

以下、備忘録がてら、それぞれの曲の感想、興味のない方は読み飛ばしてください。

京都大学吹奏楽団 第36回 定期演奏会

第一部
エル・カミーノ・レアル(A.リード)
題名から推察されるとおりスペインをモチーフにしたきらびやかな曲。強音で勢い良く始まる出だしから圧倒される。華やかできらびやかな音、しっかりと刻まれるリズム。
吹奏楽のすばらしさ、楽しさを思う存分あじわえました。
雲のコラージュ(櫛田(月失)之扶 )
1994年度のコンクール課題曲だったとのこと。小編成での演奏で、邦楽的な曲ですが、難解なイメージではなく、透き通った響が楽しめました。
サムソンとデリラより(C.サンサーンス)
これも私は始めて聴く曲でしたが、ホルンの刻む細かなリズム印象的でした。
今回、座席の位置関係から、ホルンの音が凄くよく聴こえました。ホルンといえば美しいオブリガートとか、リズムを刻むというのは知っていましたが、あらためて、こんな仕事をしていたんだ!、と感心させられました。とても良い体験です。普段はやはり中央で聴くことが多いのですが、たまには違った席で聴くのもよいものです。
第二部 Colors 虹の音色に乗せて
この企画ステージでは虹の色をテーマに、赤、Spanish Fever(Jay Chattaway)で開幕。
Saxアンサンブルによるyugattaクインテット(宮川彬良)、夕焼けのオレンジ。あれは、なんという名称なのか?パイプオルガン横の小さなスペースで演奏、親しみやすい原曲の持ち味をいかしたしゃれた演奏。ソプラノの音がクラリネットぽっく聴こえたのは、そういう奏法をしているからなのかな?
つぎは、となりのトトロメドレー(久石譲)、緑。トトロダンサーズも登場して楽しいステージ。
青い山脈(服部良一)、懐かしい曲(といっても私だってリアルタイムでは記憶がありませんよ、念のため)、そういえば数年前に
ディープパープル・メドレー、これはいうまでもなく紫。めったにないバリサクのソロもあり楽しめました。女性がセットドラムをかっこよく叩いてました。
最後はOver the Rainbow(Horald Arlen)。
馴染み深い曲で構成され、楽しいステージでした。長旅で疲れた娘もこの2部は楽しめたようです。
第三部 カルミナ・ブラーナ
メロディーを聴けば誰でもが知っているだろうカンタータの大作の中から15曲。トータル30分近くに及ぶ曲だったが、その長さを微塵も感じさせぬ緊張感あふれる熱演。ユーホ、フルートなどのソロも美しく感動的な演奏でした。
  • アンコールは2曲。1曲は曲名思い出せない・・・。最後は、映画サウンド・オブ・ミュージックからClimb Every Mountain(全ての山に登れ)。若い彼らにはぴったりのいい選曲、泣かせますね。
  • 幕間のアンサンブル、サキソフォン四重奏「My Favorite Things」、パーカッションアンサンブル「マリンバ・スピリチュアル」(三木稔)も素晴らしい演奏でした。
    また、座席の話しですが、ステージ近くの2階席、マリンバのマレットさばきがはっきりと見ることができ、より楽しめました。いやぁ、四本のマレットをあんなに自由自在に操ることができれば楽しいでしょうね。

ということで、団員のみなさんありがとう。ほんとに、良い時間を過ごさせてもらいました。

しかし、私の兄二人が吹奏楽をやっていなければ、その影響で私が吹奏楽をやっていなかったら、もしかしたら、息子が吹奏楽をすることもなかったかもしれない。と、考えると不思議なもの。
決して歴史は国家にあるのではない。一人ひとりの人間の歴史の積み重ねこそが、今を作っているものであるのだ。

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