本・雑誌

【R+】レビュー:『免疫力をあなどるな!』矢﨑雄一郎

こんにちは。

@pooh_1960です。

R+(レビュープラス)さんからの献本枠でのレビューです。
4763133861

『書名』著者(出版社)

健康に関する書物は山のように発売されています。
なんだか胡散臭い仰々しいタイトルであったり、恫喝に近い文言、あるいは特定の食品やサプリメントの宣伝であったり、とあまり良い印象はありませんでした。
決して自分から進んで手をることはありません。

読む前は、「本書もそのような類の一冊か?でも折角献本頂いたので、レビューも書かなければいけないし読んでみよう」と思っていました。

しかし、それは大きな間違いでした。

外科医からバイオベンチャー起業

著者の矢﨑雄一郎さんは、代々開業医の家に生まれた方。
医学生時代にご自身の叔父様・叔母様をがんで亡くされたことお契機に外科医に。
外科医として病院に勤務、やりがいを感じてはいたが、次第に「外科医として自分が助けられる命には限界がある–」との思いも抱くようになる。
欧米ではバイオベンチャー企業が新薬の開発や新たな治療技術の開発をになっているという潮流を知るにつけ、「自分の手で、バイオテクノロジーの力で最新のがん治療技術を生みだして世の中に普及させ、医療に貢献したい!」と思いが強くなり、バイオベンチャーを起業。

それが、現在の「テラ株式会社」
がんワクチン「パクセル」を開発し現在8,000例を超える症例実績を積み上げています。

私も父を胃がんで亡くしました。
著者の書かれている苦しみ悲しみに、それほど字数を割かれて書かれているわけではありませんが、がんで肉親を亡くした、闘病を目の当たりに見てきたものとして大いに感じるところがありました。
また、現在のがん治療の光明となる治療法が開発されていること、に嬉しく心強い思いを持ちました。

はやく医薬品として認可がとれ、がんで苦しむ多くの人の助けになることを期待します。

平易な言葉でかかれた健康法

この本で書かれているのは、矢﨑さんの研究の成果であるがんワクチン「パクセル」そのものについてでも、矢﨑さんの成功譚でもありません。
矢﨑さんたちの研究から導きだされた、人間が健康でいるために必要な根本的な問題です。
健康でいるということはどういことか、何が重要か、そして維持していくためにはどんな生活習慣がよいのか?
基本的なノウハウが「免疫力」、「ボス細胞」=「樹状細胞」という言葉をキーワードとして、わかりやすい言葉で記されています。

健康の要となる免疫力

免疫力とは、「私たちが生まれながらに「身を守る」ために備えている防御機能」で、「ウイルスや細菌、あるいはがん化した細胞といった「外的」を攻撃して、私たちの身体を病から守ってくれる大切な機能」
健康になるために気を付けるべき「免疫」でのポイントは二つ

  1. 免疫の機能低下を防ぐことで、細菌やウイルスといった外敵からみを守ること
  2. 免疫の機能を向上させることで、免疫の作動効率を高めること

なにも特別な食物や薬をとることでもなく、特別な運動をすることでもなく、人間本来に備わっている防御機能・免疫力を活かすことが大事なようです。

最先端の研究がたどりついた健康法はシンプルかつ伝統的だった

具体的にはどのようにしていったらよいのか、目次からでもある程度類推はつくかと思います。

  • 味噌汁を飲んでいる人ほど元気になる
  • 清潔すぎる人はボロボロの身体になる
  • 「泥んこ遊び」は積極的にした方がいい
  • サプリメントには添加物がたくさん入っている
  • 朝食は免疫バランスを整える「最強のツール」である
  • 最高の健康食は「納豆キムチ」
  • 「野菜:肉」は「2:1」のバランスで食べなさい

ただ、こうして一行の目次だけをみると、味噌汁をがぶがぶ飲むとか、納豆キムチばかりを食べるとか、勘違いなさらないで下さい。
著者は繰り返し「バランス」が大事と繰り返し述べていますので、

このいくつかの項目をみただけでも気づかれるかとおもいますが、今までも言われてきたことが多いのです。
特別なことはあまりありません。

こどものころ「泥んこ遊び」をすることが免疫力のトレーニングにとって重要なことである。
衛生環境の整った日本では、除菌・抗菌に過度に神経質になる必要はない、却って不潔になってしまうこともある。

など、私も日頃おかしいと思っていることもあり、我が意をえたり。
やはり、自然の中で暮らしていく、自然な態度が重要なのだと思っています。

詳細についてはぜひ本書を手にとって読んでみて欲しいと思います。
特に子育て中の方はしっかりと読んで参考にしてほしいと思います。

関連リンク

がん治療、ワクチンといえば、私の父ががんになったころ、「丸山ワクチン」が話題になりました。
末期の父も丸山ワクチンを投与していました。
おそらくもう他の治療法が試せないということで、丸山ワクチンに行きついたのだと思います。
実際に痛みが和らぎ多少の改善がなされたようですが、遅すぎたのかもしれません。

現在、矢﨑さんの開発された「パクセル」も未承認のため治療には高額な費用がかかるようです。
下記のリンクに挙げた会社四季報の記事によると法改正により承認される可能性が高くなっているようです。

矢﨑さんの研究は今後も注視していきたいと思います。

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