読書

【R+】ケチャップの謎/マルコム・グラッドウェル ニューヨーカー傑作選1

R+(レビュープラス)さんからの献本枠でのレビューです。
先日もエントリ(ゲラ本とゲラ刷り)した通り、今回はなんとゲラ刷り。
下記のマルコム・グラッドウェルの書籍、全6章のうち前半の3章分。
それが、クリップで留められたB4サイズの用紙の束になって到着。
なんか、この普段手にすることのできない形態だけで嬉しくなっちゃいます。

マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた“ちょっとした発想”
マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた“ちょっとした発想”

実を言うと、この手のビジネス書、最近ほとんど手にしてはおりません。
一瞬、レビュアー募集の際に躊躇したことも確かです、私が応募しても良いものか、と。
著者のマルコム・グラッドウェルについてもまったく知りませんでした。
訳者があの勝間和代さんということも…
しかし、こんな縁遠い人間のレビューも、もしかしたら希少価値があるのではないかと思い応募しました。
さて、今回読むことのできた3章について簡単に紹介していくと、
第1章は、回転式ロティスリー(回転式ロースター)を開発し、インフォマーシャル(インフォメーションとコマーシャル)を組み合わせた形態、ようするに今のTVショッピングを駆使し、「アメリカのキッチンを征服した男」、ロン・ポピール(と彼の一族)の話し。
実演販売から、TVショッピングへ。
「当時、ライバルたちは商品開発とマーケティングとを霧名はして考えていた。だがポピールたちは、それは間違いだと考えた。ポピールたちにとってはsの二つは一体だった。」
今からすると当たり前のように感じることだが、それにいち早く気付き、新しい販売形態を実践していく。
今のこの時も、よく考えれば気付くことができる、そんなアイデアがあるのではないか、日常のなかに見つけることができるのではないか、と考えさせられた。
第2章は、タイトルにも取り上げられているケチャップの話し。
なぜ、ハインツがあれだけのシェアを獲得しているのか(このあたりは日本に住む私たちには若干ピンとこない部分がある)、どのようにしてハインツがその地位を得るにいたったか、がわかる。
今回読んだ3章の中では、題材が一番身近なので、一番おもしろく読めた章。
なぜ、ケチャップの「謎」なのかは、お楽しみのためにとっておきましょう。
   
第3章は、ウォールストリートのトレーダー、ナシーム・タレブの話し。
これはもう、お手上げ。私にはあまりにも縁遠い話し。
マーケット、投資、投機など、まったく範疇にないので、読むのに一苦労。
オプション?、ポラティリティ?、クオンツ?、ブラックスワン? と耳にしたことはあっても、理解していない言葉だらけ。
いちいち、iPHoneで検索しながら、ふむふむ、とうなずきながら、でも頭の中は?のまま何とか読了。
面白いことはおもしろかったのですが…
これこそ、電子書籍で検索しながら読めたら便利なのに、と思った次第。
著者がいう「マイナーな世界の天才たち」の3つの物語。
全く違う世界の話しもあったとはいえ、「誰かの頭の中を」垣間見る楽しさは十分味わえました。
訳文は、もう少しこなれるといいかと思う。
日本語の文章として意味が通じづらいところも散見された。
しかし、ここまで読むと、続きも読みたくなってしまう。
まんまとのせられたのかもしれない…
でも、偏りがちな読書の幅を広げる機会を作ってもらった、R+(レビュープラス)に感謝です。
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