行ってきました、OEK定期公演。
以前、聴きたい!とエントリーしていましたが、財政的に苦しい昨今、迷っておりました。
しかし、どうしても聴きたくなって、土曜日に石川県立音楽堂チケットボックスに電話すると「SS席からB席までご用意できます」とのこと。
迷わず「B席」、3Fステージ向かって左のバルコニー席、を予約。
いやぁ、すばらしいコンサートでした。感動しました。
以下、プログラムと私のどうでもいい感想・メモです。
オーケストラ・アンサンブル金沢 第266回定期公演フィルハーモニー・シリーズ<岩城宏之メモリアルコンサート>
会場に入るとステージ左側に岩城宏之さんの写真が花に囲まれるようにして飾られていました。
開演前に、ロジェ・ブトリーさんによる新曲の解説。
ブトリーさん、金沢は5年ぶり。自作の「URASHIMA(浦島)」初演の時以来、ということです。(その5年前の公演は、長男と二人で聴きに行きました)
今回の新曲は、作曲を依頼してきた、OEKエグゼクティブ・プロデューサー 山田正幸氏の名前、「マサユキ」という響きを符号化、音符に置き換えて作曲されたとのことです。
開演、しかし、ステージに入ってきた楽団員たちは楽器を持っていません。
??と思っていると、まず、「第3回岩城宏之音楽賞」の授賞式でした。
受賞したクラリネット奏者 徳永美恵(とくながよしえ)さん、それに、谷本石川県知事、木村かおりさん、などが登場し授賞式が行われました。
副賞として北陸銀行から今回のライブ録音CDが贈られるとのことです。
谷本知事が挨拶で触れられたのですが、今日9月6日は「岩城宏之さんの誕生日」だそうです。
さて、プログラム。
1.交響曲 第102番:ハイドン
ハイドンの交響曲は104番まで。晩年の1曲で、ハイドン渡英時に作曲されたそうです。
もちろん、私は初めてまともに聴きました。
ハイドンと言えば「びっくり交響曲」「時計」位しか知りませんから。
第3楽章のオーボエとファゴットが奏でるメロディに惹かれました。
相変わらず柔らかく良い響きのする弦の音色と、元気な井上道義さん指揮です。
2.クラリネット協奏曲 イ長調 K.622:モーツァルト クラリネット独奏:徳永美恵
私の今日のお目当てはこの曲です。
第1楽章、オーケストラの出だしからもうゾクゾクするような響き。
そして、徳永さんのクラリネット。
艶のあるまろやかな音、勢いのある演奏でした。
第1楽章の途中から「ブラボー」と叫びたくなる気持ちで、わくわく聴いていました。
第1楽章と第2楽章の間に、
クリーニングスワブを2回通し、クリーニングペーパーで水分とり(たぶんレジスターキーあたり)
第2楽章はうっとり、そして、第3楽書は興奮して聴き終えました。
演奏が終わったら、それこそ万雷の拍手。
ブラボーと叫びたかったのですが恥ずかしいので、思いっきり拍手しました。
3.アルトおよびソプラノのサクソフォンと管弦楽のための協奏曲:ロジェ・ブトリー サクソフォン独奏:須川展也
ティンパニーの強打から始まり、そしてすぐに須川さんのアルトが力強くメロディを奏でます。
さすがに須川さんの演奏、音の響きがすごいです。
演奏開始時はサックスはステージ後部の打楽器の左側に位置し演奏。
その後、通常のステージ前方のソリストの位置に戻るという構成になっています。
耳になじみやすいメロディーではありませんが、オーケストラとサキソフォンの行き詰まる掛け合いに目が離せません。
第2楽章ではフランスらしい奇麗なメロディーも。
第3楽章はまるで「熊ん蜂の飛行」のようなめまぐるしい、指がからまりそうなフレーズが。
一瞬たりとも気を許せないような気迫のこもった演奏でした。
それから、井上道義さんの指揮、いいですね。
感情のこもった、時としてユーモラスで、アクティブで。
枠にとらわれない自由な気風も感じられます。
3回バルコニー席はどっしりと腰をおろすとステージの右3/1くらいしか見えません。
そこで、身を乗り出し、手すりに腕を乗せ下を見下ろさないと、ソリストが見えません。
1曲目のハイドンの途中、深く腰掛けてゆったりと聴きましたが、あとはずっとその体勢。
ちょっと疲れました。高いところが弱いのでぞくぞくもしながら・・・
でも、それが苦にならない、すばらしい演奏会でした。
無理して行ってよかったです。
がんばって仕事しよう。
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