日記

汚れたパンツは洗濯しよう!

私の敬愛する米原万里さんが逝ってしまって悲しんでいるのもつかの間、民主党案まるのみで共謀罪を成立させようとしている、というニュースが飛び込んできて、びっくりするやら、あきれるやら、やっぱり、と思うやら。。。
さすが、「汚れたパンツを裏返したような」現首相、自民党である。感心している場合ではないのだけど。。。。
この辺の共謀罪をめぐる動きについては、保坂展人さんのブログを読んでみてください。

「汚れたパンツ」の話しは米原万里さんの「真夜中の太陽」の中にでてきます。

この本は世紀が変わる2000年から2001年にかけてのエッセイ・時評をまとめたもの。でもですね、時評なのに、今読んでもまったく古くなくて、いや、時が経過しているから万里さんの言ってることの正しさがぜーんぶ納得できて、すごいです。

万里さんの著作はだいぶ読んでいるのですが、これは未読だったので、たまたま、訃報が流れる前日の日曜日、行きつけの書店で買ってきたところでした。その時点では亡くなられたなんて夢にも思っていませんでしたが・・・

さて、肝心のパンツのお話しは、、

「フランス人の男は不潔、日本人の男は毎日パンツとりかえるから清潔」というフランス人の友人Sの言葉を受け、
日本人の男だって、毎日取り替えるパンツを洗っているのは母親か奥さん・彼女、洗濯が間に合わなくなると・・・

「前にはき汚したパンツの山の中から比較的汚れのすくないのを選び出して、はくのよ、裏返したりしてね」

「おおトレビアン!なかなかあたまいいね」

Sは感激して、ついでに、こんな卓抜な連想をしてくれた。

「でも、そのパターン、日本人がよく使う手だよ。たとえば、今度の自民党の総裁選出だってそうじゃないか」

「えっ!?」

と腰をぬかしつつも、ああ、そういえば、どの総裁候補も汚れていたな、選択肢は狭く限られていたし、と今さらながら気付いたのだった。新総裁は、前総裁の派閥の会長だったわけで、まさに汚れたパンツの裏を返したようであるな、と。ちゃんと洗濯するのは、いつのことになるのだろうか、と。

出展:米原万里「真夜中の太陽」より「エピローグ ちゃんと洗濯しようよ!」 中公文庫版 240p~242p

そういえば、こんどの総裁有力候補と目されているのも同じ派閥の二人。

「ちゃんと洗濯しようよ!」っていう万里さんの声が聞こえてきそうです。

みんなで一緒に洗濯しましょう。。。。
洗濯の相談でも共謀罪になるかなぁ


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