本・雑誌

【R+】レビュー:「日本人が『世界で戦う』ために必要な話し方」北山公一

こんにちは。
宇宙人 @pooh_1960です。

R+(レビュープラス)さんからの献本枠でのレビューです。

「日本人が『世界で戦う』ために必要な話し方」北山公一

グローバル企業(欧州系投資銀行)に勤務する著者が、体験をもとに、グローバル企業での話し方、仕事の進め方を記したもの。

おそらく、社会人、ビジネスマンの方はこの本で語られている日本企業とグローバル企業の会社組織や意識の違いについては耳にしたことがあるとは思う。

しかし、日本の会社組織、システム、仕事と人生に対する意識について、あらためて考えさせられた。

もちろんグローバル企業だから、海外のものだから、よい、というのではなく、本来の会社のあり方、仕事のあり方、はこうあるべきだと思わされた。

タイトルには「話し方」とあり、帯には、「英語の次に学んでほしい『世界標準』の伝え方」ともあるが、英語を学ぶ前でも、英語ができなくても、人と協働していく、社会で生きていく上で参考になる本である。
特に、入社したてのビジネスマンや学生さんはもちろん、地方の中小企業の経営者などにおすすめ。

「世界標準の話し方 7つの基本ルール」をもとに、それぞれエピソードを交え内容が詳細に語られている。

その、7つのルールとは

  1. 多様性
    「お互い違うのが当たり前」を大前提にする
  2. リスペクト
    相手の価値観を尊重することから始める
  3. リアクション
    会話ではできるだけ「間」を作らない
  4. 理由
    「なぜ」好きか、「なぜ」嫌いかをはっきりさせる
  5. 主張
    言いたいことは必ずその場で口にだす
  6. 二者択一
    返事には「イエス」か「ノー」しかない
  7. 自立
    自分で自分のスタンスを決める

日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方」19p

違いを認め、自立した個と個が作る組織

その中でも特に日本(の企業)に欠けていると感じたのが、多様性リスペクトそして自立
人間は違うのがあたりまえ、「違いとは、尊重すべき差異や個性」である。
自分が人と違ってもいいと思っているからこそ、他の人が自分と違うことにも寛容である
日本では同質性や帰属意識が必要以上に求められ周囲からの圧力を感じざるをえない。
息苦しい組織が多い。
自分のことは自分で決める、自分のスタンスを決める、という自立意識も希薄になっている。
と、あらためて認識させられた。

個人と個人との関係は対等

最近でこそ関心も高まってきたかに思えるパワー・ハラスメント。
日本の特に私が接してきた地方の企業にはまだまだ多くみられる。

「グローバル企業では暴力はご法度」と題した章で述べられているが、筆者の会社の行動規範で特に重要なのが「力を使ってはいけない」ということ。
「ここで言う『力』とは、暴力やそれを想起させる態度や強い言葉」である。
大きな声で叱ったり、「給料泥棒」という言葉を投げつけてはいけない。

グローバル企業では、基本的に個人と個人との関係は対等です。上司部下の役割の違いはあっても、人としては対等であるため、そのような行為は、上司としての権力(力)を不当に使った行為、つまりパワー・ハラスメント(パワハラ)とみなされる可能性があるのです。

日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方」104p

残念なことにその「力」を行使していることを自覚しない上司(力)を持った人が多いのが現状。

違いを認め、自立した個と個とが対等な関係にたち、協働しあう、組織や社会を作っていきたい、そのための入門書ともなる一冊。
ぜひご一読を。

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