緒方竹虎

ことば

本当に決意して破局を防ぐことに努力したら、恐らくは可能であった…

こんにちは。
@pooh_1960です。

タイトルの言葉は、しばらく前に読んだ徳間書店創業者 徳間康快を描いた佐高信さんの著書「飲水思源 (メディアの仕掛人、徳間康快)」の中で引用されていた緒方竹虎の言葉

緒方竹虎
写真:緒方竹虎 – Wikipedia

戦前 朝日新聞主筆、戦後公職追放、復帰後は保守政治家としてその名を轟かせた緒方竹虎

何が「防げたのか」、

少し長くなるが「飲水思源」からの孫引きで引用

緒方竹虎、当時吉田茂内閣官房長官、が「新聞ラジオ読本」1952年12月号に寄せた文章
太字は引用者

私は昨今でも時々、新聞が太平洋戦争を防ぎ得なかったかを考えてみることがある。この自問に対する私の自答は、日本の大新聞がある早い時機に軍を中心とする国内情勢を洞察し、本当に決意して破局を防ぐことに努力したら、恐らくは可能であったというのである。
もちろんこれには言論の自由の確保されることが前提条件であり、大新聞の共同戦線を必要とする。普選以後、新聞の足並の揃わなかったのは、いろんな理由があるが、各編集者間の努力の足らなかったことも事実であり、私もこの点について責を感ぜざるを得ない。

あの震災、原発事故があってなお自民党が勝利してしまうようなこの現状。

嘘八百の安全神話をまきちらし、推進してきた原発が破綻しても、なお、原発推進へと舵を切る。

あの戦争を繰り返さないため、と多くの先達が支え守ってきたこの国の憲法をないがしろにし、声高に改憲を唱える、この国の首相。しかも、目の上のたんこぶの9条を変えるのが大変だからと、恥ずかしげもなく、96条から変えようという、姑息な手段をとろうとする、そんな政権が成立しうるというこの国の不思議。

いま、緒方竹虎が回顧した「ある早い時機に」に既にさしかかっているように思う。

大新聞をはじめとするマスメディアを構成する皆さんには特に、ですが、全ての大人たちが考える行動する必要があるように思う。

created by Rinker
¥1,650 (2023/12/05 13:43:59時点 Amazon調べ-詳細)

created by Rinker
講談社
¥792 (2023/12/05 13:44:00時点 Amazon調べ-詳細)

ところで、この「飲水思源」の主人公である徳間康快

宮崎駿アニメ、ジブリの親でもあります。

ジブリ映画「コクリコ坂から」の学校の理事長はこの人がモデル。
私は「飲水思源」を読んだ後に、テレビ放映された「コクリコ坂から」を観たのだけど、本から受けたイメージとほぼ同じだった。

created by Rinker
ウォルト ディズニー スタジオ ホームエンターテイメント
¥8,900 (2023/12/05 13:44:00時点 Amazon調べ-詳細)

楽器吹きたい!合奏したい!「ブラス・ジャンボリー2013」レポート映像がYouTubeにアップ前のページ

J. R. R. Tolkien「The Hobbit」、川島 永嗣「本当に「英語を話したい」キミへ」他、Kindle本の人気タイトルが最大81%OFF!次のページ

ピックアップ記事

  1. 元「パティスリー・ラ・ナチュール」の建物解体終了!
  2. 「がんばれ! Shion応援団」に入団しました。吹奏楽を愛するみなさん、ぜひご一…
  3. 神奈川フィルさんの「フォロワーさん減った」嘆きのツイートに対するオーケストラさん…
  4. 御経塚遺跡出土土器の文様がオープンデータ化され利用できるようになっています
  5. 「岩城宏之メモリアルコンサート2018」

関連記事

  1. 読書

    レビュー:「日本語を味わう名詩入門 12 草野心平」

    こんにちは。詩を読むのは好き @pooh_1960です。…

  2. 読書

    脳のごはん

     私にとって読書は、脳のごはん、栄養をつけてくれるもの。10代の好奇心…

  3. 本・雑誌

    【R+】レビュー:「爆速経営 新生ヤフーの500日」蛯谷 敏

    こんにちは。@pooh_1960です。R+(レビュープラス…

  4. 読書

    【R+】MacPeople 2011年2月号 レビュー

    今回もR+(レビュープラス)さんからの献本枠でのレビューです。ama…

  5. 読書

    読みたい本、読んだ本、手軽に登録できる「ブクログ(Booklog)」

    完全な文系人間。これまでも多くの書物から影響を受けてきました。本が家…

  6. 本・雑誌

    木琴デイズ 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」 / 通崎睦美

    こんにちは。@pooh_1960です。ラ・フォル・ジュルネ…

最近の記事

PAGE TOP