クラシック

第17回北陸新人登竜門コンサート〈管・弦・打楽器部門〉を聴いてきました

こんにちは。
クラリネット吹いていた@pooh_1960です。

2018年7月12日 石川県立音楽堂へ「第17回北陸新人登竜門コンサート」を聴きにいってきました。

北陸新人登竜門コンサートとは

故岩城宏之創設音楽監督(現オーケストラ・アンサンブル金沢永久名誉音楽監督)の発案により、1996年に石川県新人登竜門コンサートとして始まりました。2002年より北陸3県を対象とした現在の「北陸新人登竜門コンサート」となり、今回で17回目(通算 23回目)。

部門(管・弦・打楽器、声楽、ピアノ)ごとに年度を分けて開催、今回第17回は管・弦・打楽器部門、次回 第18回は声楽部門、となっているようです。

応募資格は、北陸3県(富山・福井・石川)出身または在住、もしくは研鑽経験のある方、となっています。

第17回北陸新人登竜門コンサート〈管・弦・打楽器部門〉

日時:2018年7月12日(木) 開演 19:00
会場:石川県立音楽堂コンサートホール

第17回北陸新人登竜門コンサート チラシ裏

第17回北陸新人登竜門コンサート〈管・弦・打楽器部門〉 | オーケストラ・アンサンブル金沢
http://www.oek.jp/event/1277-2

今回の出演者は第1次審査、第2次審査を経て選ばれた下記の3名
オーケストラはもちろん 我らが OEK(オーケストラ・ア指揮 田中祐子

以下、演奏曲目と感想、予習に使った音源を記しておきます

OEKによる演奏  モーツァルト 交響曲 第25番 ト短調 K.183

 これはもうおなじみの曲。モーツァルトの交響曲はあまり聴いたことがない私でも知っています。
 アマデウスで使われたことでもあり、第1楽章の出だしを聴けばどなたでも、「あ、聴いたことがある」となるでしょう。
 OEKの弦の音色は美しく、オーボエのつややかな音色、ファゴットのまろやかな音と動きも心地よく、楽しみました。
 そして、指揮の田中祐子さん。小さな体ながらダイナミックな動き。見ていても楽しい分かりやすい指揮です。
 失礼なたとえになるかも知れませんが、かわいく溌剌とした感じでまるで、ミッキーマウスのようでした(^^)
 

安田菜々子(クラリネット) / ウェーバー:クラリネット協奏曲 第2番 変ホ長調 作品74

今回のお目当てはもちろん、クラリネットの安田菜々子さん。
前、なにかの拍子に安田さんのアメブロを拝見し、読者になっていました。音楽とは関係のない記事で知ったのですが、プロフィールみたらクラリネットでしかもお隣、富山市の在住ということで、勝手に親近感を抱いていたのです。

さすがに少し予習をしておかなければと、当日になって今回の曲目を Apple Music で検索。ザビーネ・マイヤーの演奏を聴きました。
出だしも高音からはじまり、音域も広い。第三楽章は、「おお、なんて超絶技巧!いやぁ大変そう」、といらぬ心配をしてしまいました。

緑のドレスでステージに登場した安田さん。少々緊張した面持ちに感じられました。
オーケストラの演奏が始まって、ようやくソロが始まった、第一音を聴いて、もう、感激。
なんていい音なんだ!まろやかで鳴りも良くて、大好きな音。
感激で涙がでそうになるくらいでした。

2楽章のしっとりとしたメロディもよく歌い、3楽章のサーカスのような速いパッセージも駆け抜けて、素晴らしかったです。
もう今日きた目的は果たした、って感じでした。

演奏後、この新人登竜門コンサートでは恒例という指揮者による演奏者へのインタビューでは、「オーケストラに入りたい」っておっしゃてました。
いずれ、OEKで安田さんのクラリネットが聴ける日がくるのかも。

稲瀬祐衣 / コッペル:マリンバとオーケストラのための協奏曲

マリンバのコンチェルトは初めて。マリンバの響きは好きなので楽しみにしていました。
片手に2本ずつ、計四本のマレットを自在に操つる、まぁマリンバであれば当たり前なのでしょうが、それにしてもなんであんなことができるんでしょう。
現代の作家の曲ですが、難解ではありませんでした。
メロディを奏でるのだけどリズムが強調され、マリンバは打楽器なんだな、と改めて感じた次第。
稲瀬さん、かなり落ち着いて、余裕すら感じられる演奏でした。
マリンバの伝道師として今後も活躍を期待したいと思います。

西田裕貴 / クーセヴィツキー:コントラバス協奏曲 作品3

コントラバスのコンチェルトというのも初めてでした。
しかも、クーセヴィツキーって作曲もしてたのか、って程度の認識。お恥ずかしい。
今回、最年少の西田さん。現在、武蔵野音楽大学4年生、私の娘と同い年でした。

根上中学校吹奏楽部でコントラバスを初められたそうです。
と、いうことは、その当時、コンクールか何かで演奏聴いていたかもしれません。

西田さんは、それほど小柄ではないですが、コントラバスは大きいので、演奏する時には楽器にもう覆いかぶさるよう。
コントラバスの大きさを再認識。
高音なんか弦を押さえるのも力がいると思いますが、しっかりと素敵な音でした。

最初のメロディなんかを聴いていると、コントラバスの音色とあの旋律、夜ウィスキーでも飲みながら聴くのにもいいなぁ、と思いました。
とても良い音でした。

最後のインタビューでは、現代の若者らしい一面が垣間見られ、微笑ましくみていました。

今回、初めてこの北陸新人登竜門コンサートを聴きましたが、指揮の田中さんはもちろん、OEKのメンバーみなさんが、とても優しい眼差しで若い演奏家たちを見守っている姿が印象的でした。

新人とはいえ、厳しい音楽の道を歩むみなさん。
それぞれに素晴らしい音楽を奏でていて、ほんとうに素晴らしかったです。
これからの活躍期待しています。
出演者のみなさんありがとうございました。

しかし、これ、たったの 1,000円 ですよ。
なんてありがたいことでしょう!

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